2010年05月17日

風が強く吹いている:三浦しをん

「ハイジ仲間を走(かける)を極みへ駆り駅伝襷つなぎ走りを」

三浦 しをん
新潮社
発売日:2006-09-21

「ハイジ仲間を走(かける)を極みへ駆り駅伝襷つなぎ走りを」


また一つ三浦さんの作品に飲み込まれてしまった。
走るという孤独、駅伝という仲間その両方を取り揃えた面白い本、やめようやめようとしても、どんどん続きを読みたくなる。走りに孤独で辛い人生を歩もうとしていた走、チームつくりをしたかったハイジ、その他青竹荘のとんでもないメンバー、走りはしたことないのにそんな連中を駆り立て、箱根駅伝へ向かわせる。途方もない話だが......ありそうもないのにあって欲しいこんな夢物語。襷がけをするそれぞれの思いと、走る思い、走った後の思い、次への思い、いずれもかけがえのない言葉が一杯。
最後のハイジの言葉、いいね「頂点が見えたかい」
とんでもチームが色々苦労して這い上がってくる、使い古されたシチュエーションだが、やっぱり私も熱くなれる、いいなあ。
また私も仲間で何かしたくなった。歩きや走りを。

登場人物

103号室:蔵原走(くらはらかける)寛政大学社会学部1年
101号室:ハイジこと清瀬灰二(きよせはいじ)文学部4年、
102号室:ユキこと岩倉雪彦 司法試験合格済みの法学部4年
104号室:ニコチャン先輩こと平田彰宏、二浪で5年目理工学部3年
201号室:ジョータこと城太郎、ジョージこと城次郎、双子の城兄弟
202号室:キングことクイズ王 坂口洋平 社会学部4年 
203号室:ムサことムサ・カマラ理工学部2年
204号室:王子こと柏崎茜 漫画の本に囲まれ文学部2年
205号室:神童こと僻地からの杉山高志 商学部4年
大家の田崎源一郎
大家さんの飼っている「極楽」の意味の名を持つ犬 ニラ
八百屋の娘 葉菜子


(追伸)2010/12/30
 DVDを借りて映画を観ました。分っているのにまた泣けてきた。(ここ
ラベル:三浦しをん
posted by west32 at 19:31| 大阪 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
映画化されてた作品ですか?
確か別大マラソンのコースで
撮影されたとか・・・
Posted by su at 2010年05月28日 23:45
そうですよ。
私は観ていないので、本との差異はわかりませんが、少なくとも本は良かったですよ。
Posted by west32 at 2010年05月29日 09:17
こんにちは。

この本は実に面白かったですね。
私は自分でランニング(マラソン)をやっていることもあって、一気読みでした。
清瀬灰二(ハイジ)が、あるいはハイジをきっかけに10人が起こした奇跡の物語・夢物語。走ることの苦しさ・つらさ、その反面の凄さ・素晴らしさ、ランナーのピュアな心などがとてもよく描けていたと思います。ハイジの不思議なリーダーシップも魅力的でした。

http://hiro009.blogzine.jp/jupiter/2006/12/post_f2cd.html

映画も良かったですよ。
特に蔵原走役の林遣都クンのランニングフォームが素晴らしかったです。

http://hiro009.blogzine.jp/jupiter/2010/07/post_2529.html
Posted by ひろ009 at 2010年10月30日 10:13
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Excerpt: 風が強く吹いている (新潮文庫 み 34-8)作者: 三浦 しをん出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/06/27メディア: 文庫 日本のガラパゴススポーツ、駅伝。 TVの後押しもあって..
Weblog: 本読みの記録
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