確かに著者のいう通り、この家族ちょっと変、特に母親が!!なんか変で、読んでいて噴き出すことが何度もあった。

次郎と正子―娘が語る素顔の白洲家
- 牧山 桂子
- 新潮社
- 1470円
livedoor BOOKS
書評/歴史・記録(NF)


★★★★★ west32書評 ★★★★★
家族って枠に入ると、よそからみるととてもおかしなことをやっていることがある。作家や政治家、芸術家、経済人、著名な方の、家族の下での真の姿をみると外の姿からは考えられないものがあったりする、そんな一つの姿がこの作品からわかる。
白州次郎といえば、最近再びその評伝が本屋を賑わしている。GHQとの折衝の矢面で「従順ならざる唯一の日本人」といわれるほどの、存在感を示した男として有名である。一方の妻の正子は二度も読売文学賞をうける執筆家としても有名。そんな次郎と正子夫婦のもとで育った娘、桂子の言葉でこの夫婦、家族の日常を綴る。
確かに冒頭から驚かされる。筆者の名前が、桂子(かつらこ)、これは「桂離宮という素晴らしい建築より付けた。我ながらいい名前をつけた」と自慢げに言う母親。娘と競い合う母、嫌われるのがいやで小言を母に言わせる父、思わず噴き出してしまうような日常生活の数々、読んでいて面白く、電車や喫茶店で読んでいるときに噴き出して困った。
しかし、この家族は戦前戦中戦後と、先進的な家族だったような気がする。年末年始はスキーにいったり、子供と一緒にゲームをしたり、海外旅行に連れていったり、それなりに子供の記憶に残る楽しいことを充実させてやっていたんだろうと思う。有名人とてしての対外的な面とは別に、この夫婦は子供の前では、本当に子供のように自分をさらけ出して、生きていたように感じられる。
他人の書いた評伝や、自らの著書では味わいがたい家族からみた生の姿が描かれ、戦前、戦中、戦後のひとつの家族の数々のエピソードを通して、時代の一面を知ることができる、楽しめる作品だ。
タグ:牧山桂子



他人の書いた評伝は、ビシッときちんと本人を表していると思うし、家族のは内面からのニジミ出しを描いているように思います。
とにかく評伝が面白いことに気づきました。